2005年07月13日
SIPETRU 3日間イベント盛況に終了しました
SIPETRU/シレトコ先住民族エコツーリズム研究会が主催する初の3日間イベントが7月3日に終了しました。参加者からは「アイヌの人とゆっくり話す機会が持てて嬉しかった。もっと知りたいので、これからも続けて欲しい。」といった感想をいただきました。
7月1日、斜里町ウトロの知床グランドホテル北こぶしで開催されたシンポジウム「シレトコのレラ(風)を聴く」には、観光客や地元の住民など約60名が参加し、SIPETRUのメンバーでもあるアイヌアートプロジェクト代表の結城幸司氏、札幌在住のアイヌ民族・石井ポンペ氏、北海道大学大学院教授の小野有五氏、地元のNPO SHINRA代表の藤崎達也氏、そして会場からの飛び入りで愛知県在住で観光客の佐藤由泰さんによるトークセッション、アイヌアートプロジェクトによるライブパフォーマンス、小野有五教授による講演など盛りだくさんの内容でした。小野有五教授は「世界的に見て先住民族が関わっていない世界遺産はない。道路標識の表示やエコツアーの開発など、すぐにでもできることは多い。SIPETRUからいろいろなことを具体的に提案していきたい。」と語りました。
翌7月2日は、地元ウトロのインターネット放送局RadioKisar主催の「オキトンコリツアーin斜里」が斜里町の「ゆめホール知床 公民館ホール」にて開催され、地元のファンをはじめ遠くは旭川や札幌から約100人の観客がトンコリの音色に酔いしれました。開演後はオキの独奏による伝統的なトンコリの音色が静かに3曲ほど続き、その後このツアーを同行しているダブアイヌバンドが登場すると大勢の観客が立ち上がりフロアーで踊りだすほどの盛況振りでした。約2時間30分のコンサートはあっという間に終わり、公演後オキ氏は「斜里の人たちのおかげで気持ちよく楽しく演奏することができた。」と喜びを表しました。
最終日の7月3日は、斜里町ウトロにある民宿「酋長の家」から、知床半島に数多く残る「チャシ(アイヌ語で“砦”や“住居”)」をアイヌ民族のネイチャーガイドにより巡る「聖地巡礼~アイヌ民族と歩くモニターツアー」が開催されました。東京・神奈川をはじめ札幌や地元の標津、網走から定員の10名が参加し、昼食をはさみ約5時間30分のエコツアーを堪能しました。一行はまずウトロの近くにあるチャシのひとつを訪れ、札幌在住のアイヌ民族・石井ポンペ氏の案内でアイヌ民族の祈りの意味や、樹木や植物の説明、チャシに残る竪穴式住居のあとに実際に入り、そこでの暮らしぶりなどの説明を受けました。事前にチャシの先祖などに祈りをささげた場所には、イナウと呼ばれる御幣が置かれており、参加者はその意味などの説明にも耳を傾けました。ツアー中にはアイヌ民族に伝わるハーブティも振舞われ、さらには伝統的な弦楽器「トンコリ」や太鼓の「カチヨ」による即興演奏なども行われました。
東京から訪れた岡本依子さん(26)は、「『チャシ』という存在を知り、アイヌの方からその歴史や文化を直接学べたのは良かった。これからも続けて欲しい。しかし、アイヌ以外の人がガイドをしたり、聖地をみだりに扱うことは行うべきではない。研究会を通してさまざまな議論や研究がなされることを期待したい。」という感想をいただきました。午後は民宿「酋長の家」でアイヌ民族の伝統的な楽器作りとアイヌ刺繍のワークショップが行われました。
最後に代表での梅沢征雄氏からは、「さまざまな課題を踏まえ、活動の精査を繰り返し、数年後には自立できるような活動に育てたい。」と締めくくり、3日間の先住民族イベントは終了しました。今後は8月に第2回のモデルツアーの開催を計画しており、今回のアンケート結果などを踏まえさらに検討を加えていきます。
投稿者 shinra : 00:17
2005年06月23日
世界自然遺産知床 先住民族がエコツーリズムを開始します
SIPETRU/シレトコ先住民族エコツーリズム研究会は7月1日、世界自然遺産としての登録が目前となっている知床・斜里町で、アイヌ民族によるエコツーリズムの可能性を探るシンポジウムを開催します。アイヌ民族の伝統的な歌や踊りの紹介をはじめ、ハワイでの先住民族によるエコツーリズムへの取り組みなどをスライドを交え紹介するとともに、北海道大学院の小野有五教授とアイヌアートプロジェクト代表の結城幸司氏によるトークセッションも行います。
知床半島はIUCNの勧告を受け世界自然遺産に登録される見通しですが、IUCNの評価書の中には管理体制へのアイヌ民族の関与の必要性についても触れられています。SIPETRUでは5月、他のアイヌ民族のグループと共に環境省やIUCNなどに対して、知床世界遺産管理におけるアイヌ民族の関与の重要性を訴える意見書を提出しており、IUCNの評価書はそれらの意見書を反映したかたちとなりました。さらにSIPETRUの調査によると知床には「チャシ」と呼ばれる先住民族の遺跡が多数現存しており、樺太アイヌや北海道アイヌといったいくつかの民族が、それらを聖地のように語り継いでいることも明らかとなってきております。そんな中SIPETRUでは多くのアイヌ民族のグループと協力し合いながら、現代を生きる先住民族文化を、エコツーリズムを通して広く情報発信していきたいと考えています。この取り組みは去る6月23日、環境省知床エコツーリズム推進協議会においても発表され、知床でのエコツーリズム推進にあたり先住民族の自然観や知恵を参考にしていくことが確認されております。
なお、翌2日はアイヌ民族で樺太アイヌの伝統的な楽器「トンコリ」の第一人者OKIによるライブコンサートが同じくゆめホール知床で開催されます。また、3日には札幌のアイヌ民族によるモデルエコツアーも実施され、世界遺産地域での先住民族の活動の機運を高めます。詳細は下記事務局までお問い合わせください。
記者説明会を開催します
日時:7月1日 17:00〜 場所:知床グランドホテル
1.取り組みに関するお問い合わせ(事務局)
SIPETRU/シレトコ先住民族エコツーリズム研究会
Shiretoko Indigenous People Eco Tourism Research Union
(“シペル”—“本流”=アイヌ語で「大きい(本当の)・川・道」)
北海道斜里郡斜里町ウトロ東284 NPO SHINRA内
SIPETRU事務局 藤崎・西原
TEL:01522−2−5522
FAX:01522−2−5524
http://www.shinra.or.jp/sipetru
sipetru@shinra.or.jp
2.世界遺産記念3日間連続イベント 「世界遺産と先住民族とスピリット」のご紹介
→ Shinra web > 先住民族エコツアー
投稿者 shinra : 00:00
