波乗りはとても危険なスポーツだ。そして波の最も危険な部分は波打ち際、つまり"インサイド"だ。ボードを折ったり、怪我をしたり・・・はたいがいこの岸近くのインサイドで起こる。逆にこの危険地帯を抜けると、そこは嘘のように静かで平和な世界〜アウトサイドだ。技術的にインサイドから漕ぎだせる体力とメンタリティが備わった人だけが見ることのできる場所だ。特に大きな波のときは、いわば死を覚悟しながらインサイドを抜けていく。アウトサイドに出たとき、そこは神の領域なのかと錯覚する。実際そこは神の領域なのかもしれない。感性の扉が開き、自然との交感を生む場所なのだ。生まれ変わったような、まさに"生"の輝きに満ちた場所だ。
同時にアウトサイドは、"死"をくっきりと際立たせる場所でもある。
波乗りを始めたのはタイガーエスペリの死を聞いてから。まだ、何も教わる前にタイガーが亡くなってしまったが、何故か海に通えば死んだタイガーが何か答えを教えてくれるような気がして、ひたすら海に通った。バカバカしい動機付けかもしれないが、個人的には真剣に海に向き合っている。ちなみに、生まれて初めてサーフボードで入水したポイントはアイヌ民族の古いお墓の沖。そこは今もサーフポイントではないが、不思議とそこが気に入り、しばらく通っていた。これまた理屈は通らないかもしれないが、臭い言葉で言えば「海が呼んでいる」気がして、僕は波に乗り続けているのだ。結構真剣に・・・。
死が身近にあるだけに、絶対に死にたくないと強烈に思う。死にたくないから体を鍛える。ギアを丁寧に扱う、よく観察し、無茶はしない。心静かに水に込められた祖先のスピリットを感じることに集中する。瞑想みたいなこんな時間は平和そのもの。多くの人とこれをシェアしたい。
そう"OUTSIDE"の社名に込められた思いは「シェア」。ピースな時間が共有できますように・・・!
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