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›9 22, 2008
オープンウォーター
琵琶湖のオープンウォータースイムの大会に参加した。
オープンウォータースイムはあまりメジャーなスポーツではないが、水泳好きの僕がここ最近はまっている競技でもある。
オープンウォータースイムは簡単に言ってしまえば水泳版のマラソン。オープンな水、つまり海や湖のような開けた水を使って、水泳の他の種目よりも比較的長距離を競う競技だ。ふつう水泳の大会はプールで開催されることがほとんど。そして、飛び込み台から飛び込んで短いものだと数10秒、長くてせいぜい10数分で終わってしまう。また、自分のコースはしっかりと決められ、コースロープにも隣の泳者からの波が来ないよう工夫されていて、よほどのエキスパートでない限りは他の競技者を意識することはない。文字通り自己の記録との闘いだ。
一方でオープンウォータースイムは陸上競技で言えばマラソン。有酸素運動の究極版だ。コースはなく沖に浮かぶブイを目指して泳ぐ。時々クロールの息継ぎを前で行うヘッドアップを入れ目標を定めつつ泳ぐのだが、ヘッドアップしても波があると見えない。そういうときにはブイの奥にある岬のかたちや時には太陽の位置などを目安にしながら泳いでいく。さらに風や汐の流れもあるのでエキスパートでもまっすぐに泳ぐことは現実的には無理だ。また、プールでの競技にはない他の泳者との駆け引きが楽しめる。マスターズなどの室内の競技会も独特の雰囲気があって楽しいが、このオープンウォータースイムは遠泳の力がある人にはおすすめである。
話はそれるが、実は、僕は根っからのアスリート体質だ。とにかく運動を続けることによってしか体調を整えられない。こう書くとスポーツ万能のように思われるかもしれないが、子供の頃からどのようなスポーツをやっても選手としては二流。それなのに体を動かしていないといけない自分の体質はホントに厄介なのだ。しかも、筋肉の質としてはとことん赤筋系で、心拍数をあまり上げない長時間のLSD系スポーツでないと僕の体は満足してくれない。そんなわけで、中学生の頃からずっと続けてきたスポーツは自転車競技だった。しかし、トレーニングをするには最低でも3時間を要する自転車競技は、仕事や子育てをしながらの今では、もはや日課のトレーニングとするには無理がありすぎる。そんなわけで学生時代、地面に足をつけているよりもサドルの上に乗っている方が多かったような運動量ががくっと減り体調も崩しつつあった。そこで出会ったのがサーフィンだ。
サーフィンはチャプチャプと楽ちんなスポーツのように思っている人も多いと思うが、あのスポーツのキツさは僕が経験したスポーツの中でもっとも厳しいものの一つに入る。しかも甚だしく危険。それだけにいわゆる火事場のバカ力を常に筋肉に課し、あり得ないほどの集中力が発揮されるので、例え1時間のセッションであっても終わったときにはそれなりの充実感を味わうことができる。反面、常にリラックスし、精神を静かな状態に保つ静的なメンタルも鍛えられる。さらにには大波の海に出ることは、水の神々との交感とさえ呼ぶことができるかもしれない。スポーツを越えたスピリチュアリティが「自然環境」という僕の仕事に通じるところがあり、奥深いのだ。
オープンウォータースイムは大波の危険こそないが、いわゆるサーフボードのような"浮き"がないという危険性がつきまとう。また体力的なタフさもサーフィンに通じるものがある。つまり短時間でトレーニング効果が得られ、しかも水のスピリチュアリティを考える環境を作れるのだ。しかも、道具は海パン一丁!いわば忙しいガイド屋の親分としては安い!短い!深イイ!と三拍子揃ったスポーツなのだ。サーフィンを通して水に触れ合うようになってからというもの、オープンウォータースイムは僕のトレーニングの中心になっている。
大会は年齢別の入賞ぐらいは狙えると思っていたが、やはり草レースとはいえ全国規模のANSCOMの大会。相当の強者ばかりで、総合、年齢別ともに真ん中より後ろと言う成績。出場者をよく見てみると、同じ世代に世界大会に出場している選手などもいた。それで入賞だなんて全くおこがましい。しかし、大勢の市民スイマーが琵琶湖の自然を楽しんでいる姿はつくづく美しいと思う。こんな大会が各地で増えれば良いなあ。