知床はものすごい風の吹く場所です。大風と聞くと、皆さんは台風の風を想像されるかもしれませんが、はっきりいって台風なんて目じゃない・・・というような風なのです。僕の暮らしているウトロは目の前はオホーツク海、すぐ背後に1000mを超える知床連山、そして山の向こうは根室海峡を挟んで太平洋が広がっています。それぞれの海上にある空気がどっと気圧の低い方に移動するのですから、何というか風の密度が違うのです。波乗りでいえば厚い(水量の多い)パワーのある波のような力強さがあります。
この風は人間の無力さを思い知らせてくれるので、叩きのめされている感じがある意味では心地よいのですが、やはり大風が吹くたびに大きな災害を引き起こす厄介者でもあります。先週吹いたときはウトロの中でも屋根やドアが飛んだり、車の窓ガラスが割れたりと多くの被害をもたらしました。特に、低気圧が発達しながら通過する時に吹く南寄りの風は強烈です。子供が通う小学校に風速計がついているのですが、風速40mまでしか測れない計器がしばしば振り切れているほど。僕たちはこの南寄りの風が吹く時にはビクビクと様子を見守る以外にできることがなくなるのです。
今回はそれほどひどく南風が吹くこともなく低気圧の目に入ってくれたようです。ひとまずほっと一息です。しかし、このあと”目”を抜けた後の北風は、とにかく吹雪が困ります。それでも、屋根を飛ばす南風に比べれば、除雪をすれば済む北風の方が少しは気が楽です。
たっぷり薪を家に運び込んで、これからの吹雪に備えます。数時間後には北風が吹きはじめそうです。
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