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›7 17, 2006
伝統や文化ということ
さっぽろ自由学校「遊」さんとのタイアップ、「パイェ パイェ ヒンネ (行って行ってしばらく行って)ツアー」が終了しました。
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昨年から本格化させているSipetruでの先住民族エコツアー。図らずも、昨年の同じ日にアフリカのダーバンで知床の世界遺産登録が決定した日に催行され、何だか皮肉な巡り合わせに驚きました。世界中の世界遺産地域では、その管理体制に先住民族が関わっていないところなどありません。知床はアイヌ民族が暮らす北海道での世界遺産登録でありながら、残念なことに意味あるカタチで彼らが参画がきているとは言えません。(IUCNからは宿題として出されていますが…。)そんな中、以前から友達だった結城さんや小野有五先生と何か足がかりを作ることができないか…ということでエコツーリズムという切り口から研究し実践するSipetruを立ち上げ、様々な提案を続けています。それが、今年になっていろいろと実を結んできました。旅行会社を始め多くのお客様からお問い合わせや依頼を頂いていますが、特にこの「遊」さんのツアーは「先住民族エコツーリズム」そのものがテーマであり、また旅行の目的であることもあって、大学院で研究する人、国際的な人権組織で働く人など非常に意識の高いお客様で、僕たちとしても中身の濃いものとなりました。
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ツアーの詳細は追ってSipetruのブログでも書こうと思いますが、特にたき火を囲んでの結城さんのユーカラが印象的でした。ユーカラはアイヌ民族に伝統的に伝わる物語。でも今を生きるアイヌ民族である結城さんは、そもそもそこに疑問を感じていたそうです。
「もちろん、尊敬する知里幸恵さんがまとめたユーカラも一生懸命勉強しました。でも、昔から無数のユーカラが語り部ごとにあって、さらに北方から旅をしてやってきた人によるユーカラがあったり、常に創られ変化し続けたものに違いないと思うんです。
僕は今、オリジナルの『ユーカラ』を作っています。これはアイヌ民族の間では邪道だといわれる行為なのですが、『伝統』という言葉がいつしか自らを縛る呪文になって、常に変化し続ける文化というものを育てていないような気がするんです。物語を作っていくこと、考えることは、そのままアイヌの精神性とは何か?世界観とは何か?を自分に問いかける作業です。だから僕は自分が作った物語ではありますが、あえて『ユーカラ』と呼びます。お話は面白くないかもしれませんが、そんなスピリットみたいなものに触れてもらえたら…と思います。」
そう語って、昌二くんのトンコリにあわせながら静かにユーカラを語り始めました。
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僕が結城さんとアイヌ民族のカヌー作りをしようという話をしたときにプロジェクトの名前を「スピリチュアルジャーニー」と名付けました。心と心、魂と魂との共鳴で人の輪や仕事の輪が広がっていったら良いな…、という思いを込めた名前です。それは、アイヌ民族や先住民族が今でもとても大切にしていることですが、今を生きる僕たちはここに価値を見いだしつつも、なかなかそうはいかない…というのが現状です。しかし、そのことによって様々な矛盾やひずみが生じてきているような気もします。ならばいっそのこと、スピリットつながりの仕事というのもあるかもしれないね、と、この部分は貫き通しているのですが、ツアーに参加されたお客様からも「言葉ではなく、理屈でもなく、心の奥にすっと入った何かを得た。」というような感想を頂きました。このお客様たちが、自宅に戻りその"何か"(スピリット?)を、さまざまな仕事や社会的な活動に反映させていってくれたら、どんなにすてきなことだろうと思います。きっとまたどこかで共鳴現象(笑)が起きるかもしれません。
蛇足ですが、そんな、共鳴が巡り巡って自分のところに帰ってくるときがよくあります。僕はそれがあるからこの仕事をやめられません。今回もそんなつながりがうまれたらすてきだな〜と思います。